ドライブレコーダーの映像で、過失割合が変わることは意外と少ない

ドライブレコーダー

ドライブレコーダー

最近では安価なドライブレコーダーが発売されたり、スマートフォンがドライブレコーダーになるアプリが登場したりと多くの人が車にドライブレコーダーを搭載するようになりました。

「ドライブレコーダーさえあれば、万が一事故を起こした時も交渉に有利、安心」と思いませんか?

しかし、ドライブレコーダーがあったからといって必ずしも交渉に有利になるとは限りません。

ドライブレコーダーで過失割合が変わることが少ない理由

その理由とは、ドライブレコーダーの映像が決め手となる『修正要素』がそれほど多くないからです。

過失割合修正要素の詳細につていは「過失割合って何?」をご覧ください。)

適用される事が多い修正要素として「幹線道路修正(幹線道路以外の方に過失を加算)」や、「大型車修正(大型車に過失を加算)」、などがありますが、これらはドライブレコーダーがなくても修正できるものがほとんどなのです。

逆にドライブレコーダーの映像が決め手となる代表的な修正要素「携帯電話の使用」「スピード超過」「ウィンカーの有無」などですが、これらが原因による事故って意外と少ないんです。

私の経験上、ドライブレコーダーによって修正要素が適用された事例は『5%未満』でした。

そっかー、幹線道路とか大型車かどうかなんて映像がなくてもわかりますよね。

でもドライブレコーダーで過失割合が修正されたのが5%未満っていうのは思ってたより少なかったなぁ。

あくまで私の経験上の数値だけど、少なかったわ。

でもドライブレコーダーが全く役に立たないかといったら、そうではなくって、あって良かったという事例もあったわ。

次はドライブレコーダーが役に立つ場合の事例を紹介をするわね。

ドライブレコーダーが役に立つ場合

以下の場面ではドライブレコーダーがあると、かなり助かります。

運転中や駐車中の当て逃げ

当て逃げ事故の被害に遭い、自分の車が壊れてしまった場合、車両保険を使うと等級がダウンしてしまいますし、車両保険に加入していなければ全額自己負担で修理しなければなりません。

えっ!? 当て逃げなのに等級がダウンしちゃうんですか?

相手の車が判明しなければ、そうなるわ。

理由は自分でぶつけた傷を「当て逃げにあった」と嘘をついて、保険金を騙し取る保険金詐欺が増えてしまうからよ。

そっかー、でも当て逃げされた上に、等級ダウンは厳しいなー。

怪我人がいなくて、相手の車種やナンバーが分からない場合は、警察は捜査をほぼしてくれないから泣き寝入りがほとんどね。

だから、このような状況だとドライブレコーダーの映像はかなり重要な証拠となるわ。

現在では、走行中のみならずエンジンを切っていても、衝撃や物体の接近があると録画をしてくれるものが発売されていますので、駐車中の当て逃げにも効果的です。

コインでいたずらされたり、ドアパンチをされたりといった被害にあっても加害者を突き止めることができます。

警察も相手の車がはっきりすればすぐに所有者を特定してくれます。

相手の信号無視が原因の事故

信号機は何色だった?

信号機は何色だった?

信号のある交差点で衝突した場合、どちらかが赤信号を無視している可能性が高いのですが、どちらも「私は青信号でした」と主張するケースがかなり多く見られます。

嘘をついているのか、本当に勘違いしているだけなのかは本人しか分かりません。

運良く目撃者がいれば良いのですが、なかなか名乗り出てくれません。

しかし、ドライブレコーダーさえあれば一目瞭然ですよね。

時間がかかる調査や目撃者探しをすることなく、一瞬で結果が分かります。

相手が携帯電話などの使用が明らかに分かる場合

携帯電話

携帯電話は使用していた?

携帯電話やカーナビ、テレビの利用は立派な修正要素ですが、本人が認めなければ水掛け論になってしまいます。

しかし、ドライブレコーダーにばっちりそれらを使っている映像が残っていれば、相手も何も言えなくなりますよね。

ウィンカーの有無が焦点になるような事故の場合

ウィンカーは出ていた?

ウィンカーは出ていた?

「進路変更時の事故」や「右折車と直進車の事故」の場合、ウィンカーを出していたかどうかで過失割合が変わってきます。

ドライブレコーダーがあれば、有無を言わさずウィンカーを出していないことを証明できますが、なければ水掛け論で、修正要素として認められることはほとんどありません。

確かにこれらは映像がないと証明はできないですね。

そうね。何度も水掛け論を見てきたけれど、結局のところ証拠がなければどうすることもできなかったわ。

だからこういう時のためにドライブレコーダーを付けておくことをお勧めするわ。

でも、ドライブレコーダーの映像が自分の過失を証明してしまうケースもあったりするから、取扱いに注意しましょう。

ドライブレコーダーの映像があまり役に立たない場合

下記のような事故状況ではドライブレコーダーの映像を提出しても、過失割合の修正は厳しい、もしくは自分にとって不利な証拠となってしまう可能性があるので注意が必要です。

「信号がないT字路」や「十字路の交差点」での事故

信号がない交差点での事故の場合、優先道路か否か、一時停止の標識はあったのか、道路の広さはどちらが広いのか、などの要素で過失割合が決まってきます。

こういった事故の過失交渉の焦点は「一時停止をしたかどうか」「スピード超過の有無」などが重要になるのですが、事故後にドライブレコーダーの映像を見てみると、思ったよりも相手の動きが遅かったり、一時停止もしていたり、ということが多く見受けられます。

実際に「相手はすごいスピードで突っ込んできたんですよ」というお客様のドライブレコーダーをみてスピードを計算したところ、制限速度内、もしくはオーバーしても5㎞程度で、過失割合を修正できたことは一度もありませんでした。

衝突した時の衝撃は、時速30キロでも相当なものですので、多くの人が相手のスピードを実際よりも早く感じてしまうのです。

十字路の交差点での事故で実際にあったケース

Aさん:一時停止の標識のない道路を走行

Bさん:一時停止の標識がある道路を走行

一時停止ありの交差点

(注)Aさんが走っている道路は優先道路ではありません。優先道路とは『優先道路の標識がある』、もしくは『センターラインが貫通している道路』です。一時停止の標識がないからといって優先道路とはいいません。

この事故の基本割合Aさん20%Bさん80%です。

ところが、Aさんは「Bさんが一時停止をせずに進入したからぶつかったんです」と10%の修正を希望しました。

Bさんは「一時停止はしたけど、確認が足りませんでした」とは言っていますが、一時停止をしていなかったとは言いません。

するとAさんは証拠として、自分の車に取り付けていたドライブレコーダーを提出しました。

私たち担当者はそれを見てびっくり。

確かにBさんの一時停止は不十分であるものの、一応止まっています。

しかし、Aさんは交差点に進入するのにスピードを緩めることなく交差点に入っているのです。

実は優先道路ではない交差点においては一時停止がない道路を走行していても、交差点内に入る時は減速をしなければならない、と定められているのです。

なんとこの事故では、Aさんのドライブレコーダーが決め手となり、Aさんの過失割合がプラス10%となり、Aさん30:Bさん70で解決することになってしまいました。

Aさんは自分に有利になると思って提出したドライブレコーダーのせいで、自分にとって不利な結果になってしまったのです。

このように、交差点内の事故では、自分に有利になると思っていても、まったく逆になってしまったり、そもそも自分が思い描いていた事故状況とは異なっていたり、と必ずしも有利になるとは限らないのです。

えー、自分のドライブレコーダーで自分の過失割合を引き上げることもあるんですか!

そうね。過失割合の内容を勘違いしていたり、事故内容の記憶違いをしている人が少なくなかったわ。

だからドライブレコーダーを提出する前に、自分の保険会社の担当者に見てもらってから、提出するかどうかアドバイスしてもらいましょう。

停止していたかどうかが焦点の事故

駐車場内の事故で多い状況です。

Aさんの主張「Bさんの車がバックしてきたから、しばらく停止して待っていたら ぶつけられました」

Bさんの主張「後ろを確認したら誰もいなかったので、バックしたらAさんが走ってきて ぶつかってしまいました」

Aさんは、自分は停止していたから、と過失0%を主張しています。

BさんはAさんも走行していたのだから0%はおかしいのでは、と考えています。

このケースで重要になるのは「Aさんがどれくらいの間 停止していたか」、です。

「危ない!」と思って停止したら ぶつかった(停止時間数秒)、というケースでは「直前停止」と言われてしまい停止していたとは認められません。

最低でも10秒程度は止まっていなければ、「停止」とは認められません。

10秒は厳しいですね。。

そうね。私の経験上、ほとんどのケースでは 10秒程度止まっていたとは言えないほどの停止時間だったわ。

ですよねー。

ちなみに直前停止の場合は動いていたのと同じ扱いになるんですか?

そうね。直前停止だと過失割合が減らされることはほぼないわね。

だからこういう場合はクラクションを鳴らして、ぶつかる前に相手に止まってもらうのが賢明ね。

まとめ

ドライブレコーダーが決め手になる事例は少ないですけど、万が一のために付けておいた方がいいです。

当て逃げなどに遭った時に重宝します。

ただし、自分にも過失が発生する場合は素人判断せずに、まずはドライブレコーダーの映像をプロである保険会社の担当者に見てもらいましょう。

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