過失割合の交渉で、自分の保険会社に言い包められない方法

当事者同士に過失割合が発生する事故であることを認めていて、両方が任意保険に加入している場合、基本的に過失割合の交渉は保険会社の担当者同士が行います。

その場合、主な交渉相手は、相手でも相手の保険会社でもなく「自分の保険会社」です。

そのため、交渉というよりは相談になるのですが、自分の保険会社だからといって、すべてをお任せしていると思い通りの示談結果が得られないこともたまにはあります。

そこで、不利にならないための相談方法をご紹介します。

簡単な方法なのでぜひぜひお試しください。

保険会社から過失割合の打診

保険会社同士の交渉

担当者同士が交渉に入る前に、お互いがお互いの契約者に過失割合の意向を確認します。

ここが注意ポイントです。

(過失割合の詳細は過失割合って何?を参考にして下さい。)

ケース1

自分の損保担当者「今回の事故の場合、過去の判例に照らし合わせるとお客様の過失割合は8割から9割ほど発生してしまいす。今後の交渉についてはお任せ頂けますか?」

契約者「そんなに悪くなっちゃうんですか。しょうがないですね…」

これだけ見ると何の問題もなさそうですよね。

しかし、実は担当者の言う過失割合に問題ありなんです。

過失割合は事故の形態によって細かく分類され、はっきりと基本割合が決まっています。

ケース1の場合、『8割から9割』、と幅をもたせていますよね。

これは、今後の交渉で相手に譲るかもしれないから、1割程度サバを読んでいる可能性があります。

ただ、決して契約者さんを騙そうとしている訳ではないです。

基本割合で交渉がうまくいかなかった時に、がっかりさせたくないから少し幅をもたせているだけです。

といっても、契約者さんからすれば本当のことが知りたいですよね。

もし車両保険に入っていない場合、過失割合が1割違うだけで、相手から受け取れる自分の車の修理代が1割変わってくるのです。

30万円の修理代の9割は27万円、8割は24万円。

たった1割で3万円も差が出てしまいます。

そこで、自分の保険会社が過失割合について説明をされたら、こんな質問をしてみましょう。

契約者「過去の判例の基本的な割合は、いくつになっていますか?」

担当者はこう聞かれたら幅をもたせることができません。

担当者「はい、お客様の事故形態ですと8割が基本の割合です」

と正直に言ってくれると思います。

さらにこう言えればベストです。

契約者「できればその判例を送ってもらえませんか?初めてのことでよくわからなくて…」

これなら担当者も悪い気はしません。

すぐに判例タイムズ(自動車事故の判例集)のコピーを送ってくれるはずです。

判例タイムズ

判例タイムズには、基本の割合だけではなく「修正要素」も細かく書いてあります。

自分の起こした事故が修正可能かどうかも自分の目で判断できるので、公正な示談ができる可能性が格段に上がります。

本当は「修正要素」なんてないのに、相手が納得しないからと譲ってしまうことも少なくなります。

過失割合の交渉は、建前上「基本割合に修正要素を適用させるのか否か」なのですが、実際の現場では早期解決のために「修正要素としては薄いんだけど、譲っちゃおう」という担当者の意思が働き、本来の修正要素の基準に満たなくても譲歩することはあります。

しかし、契約者さんが「判例タイムズを持っている」「基本割合を知っている」、となるとそういう譲歩はできなくなるので、契約者さんにとってマイナスとなる譲歩はしなくなります。

といっても、すべての損保の担当者さんたちが「修正要素なしの譲歩」をしている訳ではありません。

ただ、「早期解決」の名の下にお互いに歩み寄って解決をすることは少なくありません。

2つの行動を起こした結果とは!?

成功と失敗

ではこの2つの行動「基本割合を質問」「判例タイムズの送付依頼」を起こした場合と起こさなかった場合の結果の差を見てみましょう。

実際の保険会社同士の過失割合の交渉です。

ケース2、何もしなかった場合の示談交渉&内容

  • 自分の担当者と相手損保の担当者のやりとり
  • 相手損保の担当者「うちの契約者は1割しか認めていません。どうしましょう。説得が難しいんですよ」

    自分の担当者「修正要素ないですよね。けどうちの契約者は9割までいいと言っているので、この辺で早めに解決しましょう!」

    相手損保の担当者「ありがとうございます!じゃあ示談の手続きをしましょう」

  • 担当者からの電話
  • 自分の担当者「お客様、今回の事故はお客様が9割、お相手が1割ということで示談ができました」

    契約者「そうですか。ありがとうございます。私は自分の車の修理代の9割を支払うんですね」

    本来の判例を知らないままなので、この契約者さんは自分が損をしていることすら気づきません。

ケース3、判例を知っている場合の示談交渉&内容

  • 自分の担当者と相手損保の担当者のやりとり
  • 相手損保の担当者「うちの契約者は1割しか認めていません。どうしましょう。説得が難しいんですよ」

    自分の損保の担当者「うーん。特に修正要素もないですし譲歩はできないです。何か修正する要素があるならよいですが、なければ基本の割合で解決したいです」

    (判例タイムズを送ってあるし、基本割合についても説明してあるから譲歩はできないな)

    相手損保の担当者「そうですか…。では再度説得します」

いかがでしょうか?

早期解決はできませんでしたが、自分の保険会社による根拠なき譲歩は避けることができましたね。

まとめ

最後にもう一度まとめておきます。

  • 【基本割合を質問】
  • 【判例タイムズの送付依頼】

この2つの行動を起こすだけで、自分の担当者は身を引き締めて示談交渉をしてくれます。

それに自分も判例を見ながら、何か修正できる要素はないのか、という観点で事故を振り返ることができますよね。

へぇ~、こんなテクニックがあったんだ。

でも「基本割合」とか「判例タイムズ」とか一般の人は知らないんじゃないかな。

実際にこの2つを依頼してきた人っていましたか?

いらっしゃいました。

いたんですか!

理系の職業に就いている方に その傾向が多かったわ。

物事を論理的に考える性格の人なんでしょうね。

相馬君とは真逆の人ね。

・・・。


被害者専門『交通事故に強い弁護士』の無料相談

ベリーベスト

スポンサー広告

サイト案内

SNS紹介

こんにちわ!結城 泉です。
ブログを読んで頂きありがとうございます。
『Twitter』や『Facebook』では、ブログで書ききれなかった事や
ブログの更新情報をつぶやいています。
フォローしてくれたら嬉しいです!

TOPへ戻る