峠でレースをしていてクラッシュ!保険金は支払われる?

峠でレースをしている車

今は昔に比べれば少なくなりましたが、夜間、峠でレースをしている人がいますよね。

彼らが事故をした時ってどうなるのかというと、レースをしていたことが明らかな場合には保険金は支払われません。

保険会社によって判断は異なりますが、私の保険会社は車両保険は支払不能でした。

私が担当したAさんも、峠のレースの途中でハンドル操作が出来なくなり車は大破、ガードレールがぐんにゃりと曲がってしまいました。

Aさんの事故報告書が私の元に届いた時、ちょっとびっくりしました。

「峠でレースをしていたらガードレールにぶつかった」と書いてあるのです。

確か約款(こういう事故は支払えます、こういう事故は支払えません、と詳しく書かれている保険のルールブックのようなものです)に「レースを行っている場合には支払えない」ようなことが書いてあった気がする、と思って慌てて約款を開きました。

すると、やはり「競技や曲技などそれに類する行為に該当する場合は支払えない」と書いてありました。

私は、ダメじゃないかなあと思いましたが、一応上司にも確認しました。

すると上司も同じ判断で、「レースって書いてなければまだしも、自分でレースって言っちゃってるからだめだねえ」と言います。

私は勇気を出してAさんに電話しました。

「今回担当させていただきます、宜しくお願いします」

Aさん「あのさあ、俺の車けっこういっちゃってるから知り合いの車屋に運んであるよ。見に来るなら見に来てよ。改造しちゃってるから修理代かかるってさ」

「Aさん申し訳ございません、事故状況を確認したいんですがどういう状況で事故を起こされたのでしょうか」

私は念のためもう一度事故状況を確認しようと思いました。

もしかしたらレースじゃないかもしれない、というわずかな希望を抱きつつ、恐る恐る聞いてみたんです。

Aさん「だから、言ってるじゃん。みんなで車走らせてレースやってんだよ。◯◯峠の上から下まで走るんだよね。そしたらさ途中でドリフト失敗しちゃってさ。あはは」

「あ、ドリフトをなさっていてぶつかってしまったんですね」

もう完璧に支払えないパターンです。

心配して私の近くに来てくれた上司も手で大きくバツ印を作っています。

「A様、申し訳ございませんがレースをやられていた際に起きた事故については、お車の修理代を支払うことができないのです。ガードレールの修理代は支払えますが、A様のお車の修理代は保険を使うことができません」

Aさん「はあ?意味わかんねーし。すっげえ高い保険料払ってんだけど」

「申し訳ございませんがお支払いできないのです」

この後1時間ほどAさんと話した上で上司にチェンジし、なんとかご理解いただけました。

車両保険は基本的に運転者さんが故意、もしくは明らかに事故が起きる状況で運転した場合には支払えないのです。

そりゃそうですよね。

そう考えると、正式な競技のレースでも保険はおりないってことになるのか。

きちんとしたラリーの大会で、「ラリー特約」を付ければ保険金がおりるのよ。

ラリーをしている車

えっ!? ラリー特約なんかあるんですか!

でも保険料高そうだなー

ラリー特約の保険料は1日あたり、1ヶ月分ぐらいの保険料がかかるけど、ラリーの車の修理代に比べれば安いわ。

私が担当したお客様の修理代は300万円を超えていました。

競技としてラリーをやるなら保険に入る、競技ではなく仲間内で公道でレースをやる場合は……自己責任でやるしかありませんね。

というか、公道レースはとても危険なのでやらないでくださいね!

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