示談担当者ならこう選ぶ。車両保険の選び方

ここでは車両保険の種類についてご説明します。

「車両保険をつけたいけど、どれを選べばいいのかわからない」

という人もこれを読めば判断できるようになっていますので、ぜひ目を通してください。

選び方を間違えたせいで失敗したエピソードも紹介します。

車両保険の加入率ってどれくらい?

損害保険料率算出機構「自動車保険の概況」によると、車両保険の加入率は年々増加しており、2015年の時点では「約43%」となっています。

車両保険の3つのタイプ

車両保険のタイプは大きく分けて3つあります。

「一般タイプ」「車対車ワイド」「車対車」です。

保険会社によって呼び名が違いますが、中身はほとんど一緒です。

ここでは一番シンプルな名前で呼ぶことにしますね。

まずはこちらの表をご覧ください。

  一般 車対車ワイド 車対車
車と接触事故
飛び石などによる被害 ×
ガラスの損傷 ×
いたずら・盗難 ×
火災 ×
水害 ×
当て逃げ × ×
モノとの接触(自損事故) × ×
地震・戦争・噴火 × × ×

この表は、各車両保険の補償範囲をまとめたものです。

ご覧の通り、「一般タイプ」はほぼすべてのリスクに対応しています。

それに対して「車対車ワイド」当て逃げやガードレールに接触した、などの単独自損事故には対応していません。

電柱にぶつけた、車庫にぶつけた、というケースでは支払いの対象外です。

さらに、「車対車」になると相手が車の時以外はすべて支払い対象外となってしまいます。

ちなみに車対車ワイド車対車タイプは「相手が車であれば補償される」のが原則ですが、相手の車のナンバーや所有者の住所氏名などが判明している時に限られます。

相手の車が事故後、逃げてしまった場合は支払われません。

保険料は「一般タイプ」が一番高額で、「車対車タイプ」はかなり割安になります。

車両保険が下りない具体例

先ほど紹介した補償範囲の表には載っていないケースで車が破損することもあります。

その中で車両保険が下りないケースを「一般タイプ」「車対車ワイド」を比較して紹介していきます。

「一般タイプ」、「車対車ワイド」どちらも下りない場合

エンジントラブル等による「故障」

車両保険は、故障には対応していません。

「エンジンが焼け付いた」、「電気系統が故障してエンジンがかからない」、「オーディオが壊れた」、といった『事故とは関係ない故障』については一切保険金が支払われません。

ただし、故障が原因で走ることができなくてレッカーを呼んだ場合は、レッカー特約ロードサービス対象となりますので、レッカー代のみ保険金が支払われます。

故障して自走ができない状態になったらまずは、自動車保険のロードサービスに電話をしてみましょう。

(参考:『示談担当者ならココを見る。ロードサービスの選び方。』」)

代車特約も、「事故・故障代車特約」という故障した場合も使える代車特約であれば、使うことができます。

無免許、飲酒、酒気帯び運転など

車両保険は運転資格を持っていなければ保険金は支払われません。

その他にも、運転してはいけない病気にかかっている時、危険ドラッグなどの薬物により意識が朦朧としている状態に起こした事故も保険金の支払い対象外です(対人・対物は支払われます)。

タイヤのパンク

路上で釘を踏んでタイヤがパンクした場合、タイヤの修理代は対象外となります。

しかし、不思議なものでタイヤ以外にも傷が及んでいる場合にはタイヤの修理代も支払われます(一般タイプの場合のみ)。

私が勤めていた保険会社では「ホイールも傷ついていたらオッケー」でした。

だからパンクをしたという事故報告が入ると、アジャスターさんに見に行ってもらって念入りにホイールをチェックしてもらいホイールに傷があれば保険金を支払っていました。

しかしとある保険会社ではホイールもタイヤの一部とみなし、ホイールに傷があっても保険金を支払わないそうです。

故意に起こした事故

被保険者(保険金を受け取る人)が故意に起こした事故については、保険金が支払われません。

「腹が立ったからバンパーを蹴飛ばしてしまった」、とか「夫婦喧嘩で自分の車にいすを投げつけたとか」、そういう場合には保険は下りないので気をつけてくださいね(実話です)。

(悪意のない)故意に起こした事故

私が担当して、「これで、保険金が下りないなんてちょっとひどいのでは?」と思ったのがお子さんが車の中に閉じ込められてしまい救出しようとした案件です。

ご夫婦が先に車をおりて、荷物を降ろし、最後に車内の3歳の娘さんを連れて行こうと思ったところ、娘さんが自分でドアを閉め、こともあろうに鍵まで閉めてしまったのです。

自宅に着いたのでチャイルドシートから降ろしていたので、自分で移動して運転席の集中ロックを閉めてしまったとのこと。

季節は真夏。

エンジンも停止しており車内の温度はどんどんと高くなります。

娘さんもびっくりして泣き叫ぶばかり。

ロードサービスに連絡をしたところ到着に1時間かかると言われました。

夫婦は何の迷いもなく娘さんから一番遠いリアガラスを叩き割り、娘さんを救出しました。

娘さんは、汗びっしょりで泣きじゃくっていましたが体に問題なく、一安心です。

残ったのは無残に割れたリアガラスです。

ご夫婦は修理をするためにディーラーに持っていったところ、「保険が使えるのでは?」と言われ事故報告をなさいました。

私がその担当になったのですが見た瞬間に「これはだめかも、けど悪意があったわけじゃないし・・」と支払ってあげたいなという気持ちになりました。

しかし、そこは「公平」でなければなりません。

すぐに上司に事故報告書と約款を持っていって相談しました。

約款上「被保険者の故意による事故は補償しない」ことになっています。

上司も眉間にしわを寄せ、腕を組んで悩みました。

他の上司も呼んできてみんなで相談しましたが結局「保険金は支払えない」ことになりました。

この時ほど、お客様に申し訳ない気分になったことはありませんでした。

「車対車ワイド」では保険金が下りない場合

一般タイプよりも狭められている車対車ワイドでは、保険金が下りないケースが急増します。

相手がわからない当て逃げ

車対車ワイドは車と衝突した事故では支払い対象となる、はずなのですが「相手の車の所有者、登録番号が判明した場合に限る」という但し書きがあります。

だから、当て逃げでは保険金が支払われません。

もちろんスーパーの駐車場のドアパンチも対象外です。

当て逃げの被害にあって保険請求をしたのに保険が使えないと宣告され「当て逃げはされるし、保険は使えないし踏んだり蹴ったりね!」とお怒りになるお客様は結構いらっしゃいます。

「モノ」にぶつけた

こちらも保険はおりません。

ガードレールや木、電信柱にカーポートといった「モノ」にぶつけてしまった場合、車対車ワイドの車両保険は使えないのです。

よくある事故なので、運転に自信がない人は一般タイプに加入しておきましょうね。

車両保険が下りる具体例

先ほどは車両保険が下りない例を紹介しましたが、今回は下りる例を紹介します。

意外と下りる例もあるので、覚えておいて損はないです。

「一般タイプ」、「車対車ワイド」どちらも下りる場合

台風や大雨で車が水没した場合

「水害による被害」は支払い対象です。

大きな台風や大雨のニュース映像が流れると、必ず映っているのが浸水してしまった車達です。

タイヤ付近までなら大丈夫ですが、ボンネットを超えたあたりまで水につかるとほぼ全損と言っていいでしょう。

しかも等級は「1等級ダウン事故」扱いだから、保険料の値上がり期間は1年で金額も少額。

被害に遭ったら忘れずに事故報告をしましょうね。

(参考:『等級が下がる事故と下がらない事故』

車上荒らしにあった場合

警察に届け出ていれば支払い対象です。

車上荒らしの場合、警察への届け出が必須なので被害に遭ったらすぐに警察に通報しましょう。

車上荒らしの被害で補償されるのは、車の本体や付属品への被害だけです。

車に乗せていた荷物が盗まれたとしても車両保険では補償されません。

泥棒に窓ガラスを割られて車内の純正カーナビとシート、ハンドル、ブランドバッグ、パソコンが盗まれた場合支払い対象となるのは、カーナビシートハンドル、そして窓ガラスの修理代です。

ボディーに傷が入っていればその修理代も支払われます。

ブランドバッグとパソコンは車両保険からは支払うことができません。

※身の回り品特約に入っていればそちらから支払われます。

飛んできたトタン屋根が車の屋根に落下

車対車ワイドは「モノ」との接触では支払い対象外、とお話ししましたが「飛来物」や「落下物」により損傷を受けた場合は支払い対象となります。

飛来物の代表的なモノといえば石ですね。

田舎では草刈機が飛ばした石がぶつかった、という事故報告が珍しくありません。

飛んできたモノであれば、どこにぶつかっても保険はおります。

表題のトタン屋根ももちろんオッケーです。

飛んできたモノって結構判断しやすいのですが、「落下物」の判断は私たちも毎回迷います。

例えば、大きなクレーン車が倒れてきて車にぶつかった場合は、落下中のモノとの接触とみなされ支払い対象になります。

鳥のフンをすぐに掃除したのに塗装が剥げてしまった場合も対象です。

ただし、鳥のフンを放置していて変色してしまったモノはNGです。

窓ガラスへの損傷

車対車ワイドでも、窓ガラスが壊れた場合は「ガラスのみ」保険がおります。

例えば、飛び石によるフロントガラスへの損傷(これは飛来物との接触にもあたりまうのでダブルでオッケーですね)、や事故で大破してガラスも壊れてしまった場合です。

自分の子供が野球をしていてフロントガラスを割ってしまったという場合も保険金が支払われます。

子供が車に石でいたずら書き

私が担当した事故で「子供がアンパンマンの絵を書いてしまった」というものがありました。

毎日色々な事故を見ますが、こんなほのぼのとした気分になる事故報告は初めてです。

アジャスターさんが写真を撮りに行ったところ、小さなお子さんが一生懸命書いたであろうアンパンマンの絵が運転席のドアに書かれていました。

私たちはその写真を見てみんなでしばらく癒されました。

実はこれも車両保険の支払い対象です。

車対車ワイドでも大丈夫。

自分の子供じゃなくても、嫌がらせによる落書きも保険金が支払われます。

ただし車の所有者である大人がわざと落書きをした場合は支払われませんのでお気をつけください。

いや~、車両保険って複雑ですね。

保険が下りるんだか下りないんだか、事故ってみないとわからない気がしてきた。。

確かに複雑よね。

だから保険の代理店さんもたまに間違うことがあるの。

本当は支払い対象になるのに「支払えない」と言ってしまったり、逆に支払えるのに「対象外」と言ってしまったりすることがあります。

すべての代理店さんがそうではないですが、事故を起こして判断に迷うものがあったらダメ元で「保険会社本体」に確認を取るのをお勧めします。

結局のところ、車両保険って必要?

車両保険に入ると保険料が高くなるため入るのを迷ってしまいますが、私は入っておいた方がいいと思います。

理由はどんなに運転に自信のある方でも「盗難」「当て逃げ」「相手が無保険(任意保険未加入)のもらい事故」は避けることができないからです。

「盗難」と「当て逃げ」に関しては、犯人が見つからなければ泣き寝入りするしかありません。

「相手が無保険車(任意保険未加入)のもらい事故」に関しても、相手に支払う意思と財産がなければ泣き寝入りすることもあります。

「いまどき無保険の人っていないんじゃない?」と思われがちですが、損害保険料率算出機構「自動車保険の概況」によると、全体の「約3割」が無保険となっています。

県別でみると「約5割」が無保険という県もあります。

(参考:「相手にお金がない場合、裁判で勝っても慰謝料を払ってもらえないの?」
(参考:「交通事故の相手が無保険だった場合の対処法」

私も示談の現場で、車両保険に入っていない方が泣き寝入りしてしまうケースを何度も見てきましたので、予算の範囲で車両保険に入ることをおススメします。

次の項目では置かれている立場によってどのタイプの車両保険が合っているか紹介しますので、参考にしてみてください。

タイプ別おすすめ車両保険

ここでは私がたくさんのお客様を見てきた中で学んだ、タイプ別おすすめ車両保険を紹介します。

「一般タイプ」に向いている人

下記の方は一般タイプにすることをおススメします。

  • 若葉マークの方
  • 60歳以上の方
  • 自動車ローンがある方
  • 車以外に移動手段がない方
  • 仕事で車が必須の方

「若葉マークの方」と「60歳以上の方」

私の経験上、「初心者」「60歳以上の方」は小さな事故も大きな事故も多いです。

特に多いのが車庫入れや狭い道での単独事故。

擦り傷程度の損傷ですが修理代は10万円以上かかることがほとんどです。

若葉マークの方や60歳以上の方は経済的にもものすごく余裕がある、という訳ではないので一般タイプに入っていた方が安心です。

自動車ローンがある方

「自動車ローンがある方」は車両保険に入っておかないと、大きな事故にあった時にローンプラス修理代で大変な目にあいます。

特に全損事故で自分に過失が多い場合は、修理をあきらめて廃車にし、無い車ためにローンを払い続ける事になるので目も当てられません。

「車以外に移動手段がない方」と「仕事で車が必須の方」

交通の便が悪い地方に住んでいる方は、生活する上で車が必須です。

そんな方が車両保険に入らずに事故を起こしてしまし、車の修理代や買い替え代を支払う余裕がなければ生活が困難になります。

また、「仕事で車が必須の方」だと仕事がストップしてしまい死活問題になります。

このような方は補償範囲が広い一般タイプに入る事をおススメします。

車対車ワイドに向いている人

  • 保険料を節約したい人方
  • 購入して5年以上の方

「保険料を節約したい人方」は車の年式によって一般タイプから車対車ワイドに切り替えるのがおススメです。

例えば新車や年式が新しい車ですと車の価値は高いので一般タイプにしておいて、ある程度年式が古くなった時点(購入して5年程度)で車対車ワイドに切り替えるという具合です。

もちろん予算に余裕があるのでしたら一般タイプのままがベストですが、できるだけ節約したいという人でしたら、この方法がおススメです。

「車対車」「車両保険なし」に向いている人

  • 車以外に移動手段がある人
  • 年式が古い車の方
  • お金に余裕のある方

車以外に移動手段がある人

交通の便のいい都会にお住まいの方で、仮に車がなくなっても電車や路線バスなどでもいいという方は「車両保険なし」でもいいと思います。

年式が古い車の方

年式が古い車は車両価値が低いので、下りる保険額が少なくなります。

そのため車両保険に入るメリットがあまりなくなるので、お金に余裕があれば「車対車」、余裕がなければ「車両保険なし」でいいと思います。

お金に余裕がある方

常に新車に買い替えられるくらいに「お金に余裕がある方」(うらやましい。。)は「車両保険なし」でも問題ありません。

失敗!車両保険選びを間違えたせいで酷い目に・・

ここでは私が見た中で一番気の毒な方をエピソードをご紹介します。

登場人物は、高橋さん(仮名)24歳のOLさんです。

高橋さんはカーブを曲がりきれずにガードレールにぶつかってしまいました。

スピードが出ていたため車は大破、自走不可です。

車両保険は「車対車ワイド」だったので、ガードレールの修理代のみを対物で支払うことになります。

しかし、ふと高橋さんの契約車両欄を見て絶句。

なんと1ヶ月前に納車されたばかりの新車だったのです。

恐る恐る高橋さんに連絡をしました。

「(前略)ガードレールは対物賠償責任保険で対応できますので、今後は私と市役所さんでお話しさせていただきますね。お車は車両保険が車対車ワイドのため支払い対象外となっておりますのでご了承ください」

(参考:『信号機、踏切など修理代が高い物をランキングにしたらこうなった』

高橋さん「え・・車両保険でないの?」

「はい、車対車ワイドといって、主に車との衝突や飛んできたものとの接触などの場合に保険金が支払われるタイプにご加入なので、今回は対象外なんです」

高橋さん「だって支払い対象の表を見たらたくさん丸が付いていたから、だいたいの事故は大丈夫なのかと思ってた・・」

車対車ワイドは、自分がモノにぶつけてしまった場合はお支払いできないんですよ。きっとその表にも書いてあったと思いますよ」

高橋さん「そうですか・・・。社会人になって2年、ボーナスに一切に手をつけずにお金を貯めて現金で買った新車なんです・・。修理するお金なんてもう残っていません。どうすればいいんですか・・・」

高橋さんは我慢できなくなって泣き出してしまいました。

聞いていた私も胸が締め付けられる思いです。

後からゆっくり聞いてみたところ、まだ社会人2年目で、一人暮らしをしているので生活費が足りず、自動車保険料を節約するために車対車ワイドで契約していたそうです。

結局 高橋さんは修理のためにお金を借りたそうです。

悲惨だ。悲惨すぎる。。

修理代を考えると一般タイプにしておけば、まだ安かったでしょうね。

でも一般タイプの保険料高いからなぁ。

私、この時は代理店系の会社に勤めてたから高橋さんに教えれなかったんだけど、通販系の自動車保険なら一般タイプでも安く入れるんだよね。

そっかー。通販系は保険料が格安だから一般タイプでも安く済むんだ。

そうなの。

でも通販系にもメリットとデメリットがあるから、『示談担当者ならこう選ぶ。後悔しない自動車保険の選び方』を参考に選んでみてね。

免責って何?

免責とは「免責金」の略です。

免責金とは保険金を受け取る時の「自己負担額」です。

免責の明記の仕方は、例えば、免責「5-10」というもので、これは保険年度1回目の事故は免責額(自己負担額)が「5万円」で、2回目の事故は「10万円」という意味になります。

ほとんどの保険会社では「0-10」や「5-10」のように、1保険年度で1回目に事故を起こした時より、2回目に事故を起こした時の方が高額になるように設定されています。

(例1)保険年度1回目の事故の場合

  • 修理代 「25万円」
  • 免責5-10」
  • 保険年度「1回目」の事故

この場合、保険会社から支払われる保険金は25万円(修理代)から免責金(自己負担額)5万円を引いた20万円となります。

(例2)保険年度2回目の事故の場合

  • 修理代「15万円」
  • 免責「5-10
  • 保険年度2回目の事故

この場合、保険会社から支払われる保険金は15万円(修理代)から免責金(自己負担額)10万円を引いた5万円となります。

ただし、免責には例外があって、全損の場合は適用されないので、自己負担なく全額もらえます。

全損については『交通事故で車が全損扱いになった場合に、もらえるお金のまとめ』をご覧ください。)

免責0特約って?

免責0特約とは、先ほどの免責金額が1回目に限り「0円」になる特約です。

免責0特約には「どんな事故でも免責が0円になるもの」と、「車対車免責0特約という、相手がわかっている車と衝突した時のみ免責が0円」になるものがあります。

どちらの場合も「2回目」の事故には免責金が発生するので注意が必要です。

免責0特約を付けた時のメリットとデメリット

メリット

最大のメリットは事故を起こした時に自己負担がなくなる事です。

免責0特約がなければ、「10-10」という免責設定の場合、せっかく保険に入っているのに10万円もの大金を支払われなければならないので負担感が強いです。

ちなみに私は車両保険に入るのであれば免責0特約を付ける派です。

せっかく車両保険にはいるのであれば自己負担ゼロで修理したいですからね。

デメリット

デメリットは保険料が付けない時よりも「割高」になることです。

実際に見積もりをしてみたのでご覧ください。

アルトラパンに車両保険を75万円一般条件でつけた15等級での見積もり結果です。

  • 0-10免責0特約あり36,900円
  • 5-10車対車免責0特約あり34,710円
  • 5-10 (免責0特約なし) 33,150円
  • 10-10免責0特約なし) 30,100円

一番保険料が高額な免責0特約と、格安の免責10-10の契約の保険料の差額は「年間で6,800円」です。

保険料を節約したいのであればかなり効果的な方法ですね。

免責ゼロ特約は本当に割高なのか?

先ほどの見積もり結果を見れば、割高に見える免責0特約ですが、長い目で見るとそれほど損ではないと私は思っています。

  • 0-10免責0特約あり36,900円
  • 10-10免責0特約なし) 30,100円

5年に1度車両保険を請求する事故が起きると仮定してシミュレーションしてみましょう。

0-10契約10-10契約の保険料の差額は5年で単純計算すると【6,800円×5=34,000円】です。

10-10契約の場合の事故を起こした時の自己負担金額は10万円免責0特約0円です。

つまり、【自己負担10万円−保険料の差額34,000円=66,000円】0-10特約を付けておいたほうがお得になるのです。

私は10年に一度しか事故を起こさないと思うよ、という人も【自己負担10万円−保険料の差額68,000円=32,000円】ほど、0-10契約のほうがお得になる計算です。
実際には、等級が段々と高くなるのでこんな単純な話ではありませんが、車両保険を請求する事故が起きる可能性が高ければ高いほど、免責0特約は必要だと思います。

車両保険に入れない車ってあるの?

車両保険に入れない車ってあるの?

「この車は車両保険に入ることができません」

せっかく車両保険をつけようとしたのに、こう言われることがあります。

自動車保険には「引受基準」という加入できる人や車が会社ごとに決められた基準があって、それに抵触するといくら保険には入りたくても断られてしまうのです。

『自動車保険には入れない人ってどんな人?』で詳しくお話しましたよね。

ここでは車両保険に入ることができない車について詳しくご説明したいと思います。

プレミア付きのクラシックカー

「トヨタ2000GT」や「トヨタスポーツ800」、「通称ヨタハチ」といった古い上に台数が出回っていないクラシックカーには車両保険をつけることができません。

なぜならば、事故が起きた時の修理代が青天井になる可能性が高いからです。

例えば2000GTで追突してしまい、フロントバンパーがボンネットつぶれてしまったとします。

修理ができないほどへこんでしまいました。

交換する部品はどこにありますか?

普通の市販車であればメーカーの部品部に注文をすれば2、3日で到着しますがクラシックカーはもう部品が製造されていないので、部品はないですよね。

トヨタに注文しても届きません。

1から職人さんが作る、もしくは、廃車から部品を取るしかありません。

神業を持った職人さんによってつぶれたバンパーを板金することも不可能ではないかもしれません。

どちらにしてもとんでもない額のお金がかかりますよね。

そんなリスクが高すぎる車に車両保険をつけたら、保険会社は大損です。

というか、他のお客様から預かっている大切な保険料を、そんな修理代に払うのは公平性に欠けます。

だから、プレミア付きクラシックカーはほぼ車両保険には加入できません。

単なる高級車であれば、それなりの保険料をいただけば車両保険に入ることはできるのでご安心ください。

ベンツやレクサス、BMWといった高級車に2000万円という車両保険金額が設定されているのを何度か見たことがあります。

さすがに4000万円、5000万円という超高級車の場合は、断られるかもしれませんので保険会社に聞いてみてくださいね。

違法改造車

基本的に車検に通らない改造をしている車は車両保険お断りです。

「竹槍マフラーがついている暴走族仕様の車」や、「すべてのガラスに濃いスモークが貼ってある車」、「車高が著しく低くなっている車」、などです。

改造車

「車検に通らない=安全運転に支障をきたす車」なので、事故を起こすリスクが高くなります。

また違法改造車の修理代はノーマル車よりも高額になるので、他のお客様の保険料を無駄に使ってしまうことになります。

違法改造をすることは、安全運転的にも自動車保険的にもよろしくありませんので辞めましょうね。

何度も車両保険を請求した車(人)

これは車、ではなく契約者さんの問題ですが、しょっちゅう車両保険を請求する事故を起こしていると「車両保険のみお断り」されてしまうことがあります。

等級が10等級を超えていても、年に3回以上車両保険の請求をすると、おそらく翌年は「契約お断り」もしくは「車両保険のみお断り」になってしまいます。

プレミア付きクラシックカーでも違法改造車でもないのに、車両保険を断れれてしまった人はこれが原因かもしれませんので、1年間保険を使わないように気をつけて、翌年もう一度申し込んでみましょう。

車両保険と関係のある特約

車両保険だけではカバーできない事もあります。

例えば地震で車が大破した場合、一番 補償範囲の広い一般タイプでも対象外になります。

しかし特約を付けることによりカバーできる範囲を広げることが可能です。

地震・噴火・津波による車両全損時一時金支払特約

地震や噴火、津波で被害を受けて全損になった場合、もしくは行方不明になった場合「50万円」を定額で支払います。

車両保険金額が50万円未満の場合は、その金額を支払います。

東北大震災や熊本地震などの影響もあり、ここ数年で加入者が増えています。

車両価額協定保険特約

車は時間が経つにつれてその価値が減少する(経年減価といいます)ため、車両保険金額も減っていきます。

それを防ぐのがこの「車両価額協定保険特約」です。

この特約を付けることで契約時点における車両保険金額を保険満了日まで一定にすることができます。

車両保険金額は事故時点での車の「市場販売価格相当額」となります。

市場販売価格相当額とは同一の用途・車種・車名・同程度の消耗度の車の市場価値を基に保険会社が設定した価格をいいます。

これらの価格をまとめた「車両価格表」が各保険会社ごとに作成してあります。

この車両価格表には下限価格上限価格が設けられているので、その範囲内で契約者がいくらに設定するか決めることになります。

下限と上限が設けられている理由は、同じクラスの車でもオプションの有無や、損傷度合いが違うこともあり、一概にいくらとは決められないためです。

車両保険金額をいくらにすべきか?

代理店系の保険会社の場合は上限価格をおススメしてくることが多いです。

理由としては、下限価格で設定していた場合、すべての補償ができない事でクレームになる可能性があるためです。

その一方で上限価格で契約してもらえれば、その分保険料が上がるので、保険会社の売上も上がるためという理由もあるとかないとか。

では、どう設定すればいいかというと、まずは中古車サイトで自分の車と同程度のものがいくらで売られているのかを調べて下さい。

その相場の価格を設定することで、保険料を節約することができます。

車両無過失特約

これは自分に過失が全くない事故(0:100の事故)の場合に車両保険を使っても等級
に影響がない「ノーカウント事故」扱いにすることができる特約です。

自動車保険は、保険請求をすると等級が3つ下がった上に、「事故有り等級」という割高な料金体系に3年間移行します。

簡単に言うと「保険料が高くなる」のです。

自分に非がある場合はしょうがないと思えても、全く非がないもらい事故の場合には簡単には割り切れませんよね。

そこでこの特約が重宝されています。

追突事故センターライン事故信号無視などの被害事故に遭い、相手の車のナンバーと相手の氏名などが分かっていれば(当て逃げ事故には適用されません)、保険を使っても等級に影響がありません。

あれ?

自分に過失がなければ相手が全額払ってくれますよね?

だとすると、この特約って意味なくないですか?

その通り!

でもね、相手から全額補償されないケースがあるの。

代表的な例を紹介するわね。

相手が無保険の場合

事故の加害者が任意保険に未加入の場合、その方が自己負担で賠償すべきなのですが、多くの場合、修理代を支払ってくれません。

私が担当した案件の中で、無保険の加害者さんが全額修理代を支払ってくれたのは5年間で1件だけでした。

他の担当者に聞いても、無保険の加害者さんは修理代を簡単には支払いません。

そういう場合でも、車両無過失特約を使って車両保険で修理すれば自分の保険料が高くなることなく、車を元通りにすることができます。

保険会社は車両保険で支払った後にお相手に請求します。

一筋縄でいかない場合は専門の部署が法的手段を交えながら回収します。

相手から補償されているけど自分の車が全損になった場合

後ろから追突されて車が大破、修理代が150万円かかるという事故の被害に遭った場合、自分の車の時価額が150万円以上であれば相手から全額賠償されますが、150万円未満だった場合は、「全損扱い」となり修理代は時価額までしか支払われません。

修理代 150万円 < 時価額 160万円
⇒ 分損修理可能

修理代 150万円 > 時価額 100万円
⇒ 全損修理不能

通常、全損となった場合は時価額までしか賠償されませんが、『自分の車両保険金額』が『時価額』よりも高い場合は車両保険で修理できる可能性があります。

先ほどの例に当てはめてみましょう。

修理代 150万円 > 時価額 100万円 < 車両保険金額180万円
⇒ 相手から見れば全損修理不能、だけど車両保険から見れば分損修理可能

この場合は、相手から受け取ることができた100万円と修理費150万円の差額、50万円が車両保険から支払われます。

しかし、自分の車両保険から見ても全損になってしまう場合もあります。

例えば下記のように『時価額』と『車両保険金額』が同じ場合です。

修理代150万円 > 時価額100万円 = 車両保険金額100万円

この場合、車両保険からは「全損保険金」全損臨時費用全損諸費用と呼ばれることもあります)が支払われます。

多くの場合車両保険金額の10%ですので、10万円支払われることになります。

これらのケースは決してレアケースではなく、示談担当者からすれば日常茶飯事と言っていいほどよくある事故です。

無過失特約は有料の特約という保険会社もあれば、無料で自動的にセットされる保険会社もあります。

自分の保険会社が有料の特約という扱いの場合も、保険料はそれほど高額ではありませんので加入することをおすすめします。

新車特約

新車登録からおおむね『3年以内』の自動車に付けられる特約です。

全損(市場価格よりも修理代が上回った場合)、もしくは車両保険金額の50%以上の損害を受けた場合、自分が設定した金額の範囲内であれば新車購入費用が支払われます。

本体価格以外にも登録諸費用や税金も支払い対象です。

車両全損時修理特約

自分の車が全損になった時、車両保険金額にプラス50万円までは修理代を支払うという特約です。

例えば「車両保険 100万円」「修理代130万円」となった場合、その差額30万円をこの特約で支払うことができます。

事故に遭っても、愛着があるため修理して乗り続けたい方におススメの特約です。

全損時諸費用特約

事故により全損になった場合や、盗難にあった場合に車両保険金額の10%(20万円限度)が支払われる特約です。

『全損時の諸費用』とは「廃車時の費用(解体費用など)」「買い替え費用(自動車取得税など)」を指します。

ただ、廃車費用は「事故車の買取業者」などを利用すれば費用はかからないことが多いので、買い替え費用だけ考えれば問題ないです。

新車で30万程度、中古車で10万程度でしょう。

この特約でもらえる金額が車両保険金額の10%なので、車両保険金額が高い場合は入る、低い場合は入らないという判断がおススメです。

例えば車両保険金額が200万だと「20万円」ですが、車両保険金額が30万だと「3万円」しかもらえません。

数万円でしたら保険で補うメリットがあまり感じられませんので、入らなくてもいいと思います。

中古部品利用特約

保険会社によって「リサイクル部品使用特約」ともいいます。

これは車両保険を使うときに、部品交換が必要になったら「中古部品」や「再生部品」を使うという特約です(すべての保険会社にあるわけではありません)。

この特約を付けたら保険料が平均で3%から5%ほどお安くなります。

しかし、「中古の部品って見た目が悪そう・・・」と思って付けないお客さんが多いので、あんまり宣伝もされていません。

ただ、「中古部品と新品部品を並べてどちらか本物か当ててみよう」という研修があったのですが、はっきり言って本当にどっちが新品か分かりませんでした。

そして私は中古部品を新品だって言ってしまいました。

今の中古部費や再生部品は業者が回収してきれいにして、塗装もし直してあるので見た目からは全く見分けがつきません。

「中古部品だと安全面が不安」という方もいらっしゃると思いますが、安全に関わる「保安部品」に関しては新品部品を使用したり、それ以外の部品も「動作確認テスト」を行った物を使用しているので安全性は高いです。

車両積載動産特約

保険会社によっては「車内身の回り品特約」ともいいます。

これは車の中に載せていた荷物が事故により壊れてしまった時に、一定額を上限に補償される特約です。

30万円が上限という会社が多いです。

私が担当した案件では、パソコンや花瓶、洋服やCDなどが破損し、保険金をお支払いしました。

趣味でゴルフやカメラなどをやる方のように、車内に高価なものを積んでいる方は付帯しておくといいでしょう。

下記の場合は補償の対象外になるので注意しましょう。

  • 車は盗まれなかったけど車内にある物だけ盗まれた
  • 猫が飛び出してきたので急ブレーキを踏んだら、車内に置いてたカメラが割れた

あくまで、「交通事故」「車の盗難」によって車内に置いてあった物が壊れたり盗まれたりした場合に補償されます。

「平均30,035円」安くなった自動車保険の一括見積

自動車保険の一括見積

スポンサー広告

サイト案内

SNS紹介

こんにちわ!結城 泉です。
ブログを読んで頂きありがとうございます。
『Twitter』や『Facebook』では、ブログで書ききれなかった事や
ブログの更新情報をつぶやいています。
フォローしてくれたら嬉しいです!

TOPへ戻る