自賠責損害調査事務所(損害保険料算出機構)ってどんなところ?

使用目的の疑問

「自賠責損害調査事務所」、一般の方々には聞きなれない事務所ですよね。

けれど、自賠責保険や任意保険の対人賠償保険を使うときには、切っても切り離せない関係の機関なのです。

もしかしたら、あなたが直接この事務所と関わるレアケースも出てくるかも!?


ここでは、この自賠責損害調査事務所について、わかりやすく解説していきますね。


自賠責保険は自賠責損害調査事務所が査定する

まず、「自賠責保険」からお話しします。


「自賠責保険」とは、すべての車に加入が義務付けられている強制保険です。

(参考:「自賠責保険と任意保険の違いって何?」

自賠責保険は強制保険ですが、任意保険と同じように民間の損害保険会社が取り扱っています。

保険料や支払う保険金の計算は法律で定められています。どの保険会社の自賠責保険に加入しても、保険料や支払われる保険金に差はありません。

その査定をするのが、自賠責損害調査事務所です。

この事務所は、「損害保険料算出機構」を本部とした組織構成となっています。

各損害保険会社を管轄するのは金融庁ですが、損害保険料率算出機構は国土交通省が管轄しています。

自賠責保険調査事務所は各都道府県に事務所があり、所員は主に損保会社のOBやOGなどから構成。

各都道府県の自賠責保険に関係する、保険金の支払業務や査定業務を行っています。

所員の大半が損害保険会社出身であることから、経験や知識が豊富です。任意保険会社側から見ると、少し手恐い存在と言えますね。

彼らは、自動車損害賠償責任法という法律に則って、公平な保険金の査定をします。

自賠責保険の支払いはすべて、自賠責損害調査事務所が目を通し内容を確認しているのです。

個人が請求する時は、契約している損害保険会社に連絡をして続きを進めますが、査定は自賠責損害調査事務所が行います。

対人を使う時は、被害者や加害者の代わりに保険会社が自賠責損害調査事務所に請求書類を送り、査定を依頼します。

個人で自賠責保険の被害者請求や加害者請求をする場合も、対人賠償責任保険の補償を受ける場合も同様です。

知らず知らずのうちに、全員が自賠責損害調査事務所の査定を受けているんですよ。

個人が自賠責損害調査事務所と直接話すことはレア

自賠責保険のことで、この事務所と直接契約者が話をする機会は、ほとんどありません。


保険契約者の保険金請求に対し円滑・迅速に支払いを行うため、任意保険会社が自賠責保険の「仮払い」を行っているからです。

(こちらに関しても、「自賠責保険と任意保険の違いって何?」をご参考にしてくださいね。)

しかし任意保険会社を通さずに、被害者や加害者が直接請求がある場合もあります。

これを「非一括」と呼んだりします。いわゆる「被害者請求」「加害者請求」のことです。

これがレアケース。事務所の担当者と請求者が、直接話をする可能性がでてくるのです。

少しわかりづらいですか?大丈夫!

流れを図にしましたので、下記をご参照ください。

対人賠償責任保険の場合

自賠責損害調査事務所_02

対人賠償責任保険の場合は、損害調査事務所と話をする可能性はほぼゼロと言えます。

任意保険の保険会社が、自賠責保険の保険会社の代わりに書類の手配や査定を行い、被害者に保険金を支払います。

自賠責損害調査事務所の査定を経る前に、査定基準に法って査定し、被害者に保険金を支払うのです。これを「仮払い」と言います。

被害者さんが迅速に保険金を受け取ってもらうために、調査事務所の査定を待ちません。

被害者請求・加害者請求の場合

自賠責損害調査事務所_01

被害者請求や加害者請求の場合も、民間の損害保険会社とやりとりすることがほとんどです。

実際に査定をする、自賠責損害調査事務所との間に立つ形になります。

一個人が自賠責損害調査事務所と交渉することは、まずないと言っていいでしょう。

事務所と請求者が個人的に話す2つのケース

図にした通り、請求者が自賠責損害調査事務所の所員と会うことは通常ありません。

しかし、中には例外があります。

「令四条照会」が行われる場合

「令四条照会」は、自賠責損害賠償責任法施行令の第四条による文書のことです。

「第四条  保険会社は、損害賠償額の支払をしようとするときは、あらかじめ、被保険者の意見を求めるものとする。」

事故の当事者に対して、自賠責損害調査事務所が、文書で照会を行います。この場合は、事務所に呼んだり電話でお話しすることはありません。

例えば、任意保険会社を通して、人身傷害保険を使用し一括請求した。

または、任意保険会社を通さない直接被害者請求をした。

こういったケースに、事故の相手方(自賠責保険の契約者)に対し、文書が送られてきます。

文書の内容は、事故日や事故状況について、間違いがないかを確認するものです。

枚数にしてだいたい5~6枚程度となっており、回答期限は2週間以内となっています。

当事者としては、いきなり文書がくると驚いてしまいますよね。

事故後の忘れかけた頃に、保険会社の名前ではなく、聞きなれない自賠責調査事務所からの回答を依頼する文書。慌ててしまう方も多いようです。

この文書については、回答期限は必須です。

しかし、「記入をしたくないから返送しなかった」「返送し忘れた」といったことで、督促や処分などは何らありません。ご安心ください。

ただ、処分がないにしても、事故状況の過失割合が請求者(被害者)の主張のみに依るものとなってしまいます。

双方に過失が発生し、その状況に言い分がある場合には、記入したほうがよいでしょう。

後遺障害の申請

被害者さんがいくら治療を行ってもそれ以上良くならない場合、「後遺障害」とみなし別途慰謝料を支払います。

(後遺障害については「後遺障害って何?」をご覧ください)

例えば、顔や身体の明らかに目立つ箇所に、傷痕が残存してしまうことがあります。

これを「醜状痕(しゅうじょうこん)」といいます。傷は治って痛みがない場合にも、大きさによっては後遺障害として認定される場合があります。

後遺障害を申請する場合、後遺障害の箇所を撮影した写真を添付することがほとんど。これは自分で直接申請しても、任意保険会社を通し申請しても同様でしょう。

ただ実際は、写真だけで判断がつきにくいことが多い、というのが実情です。

実際にサイズを測って、後遺障害に該当するかを判断する必要が出てしまうのです。

面談は、自賠責調査事務所の所員が行います。所要時間は、だいたい10分~30分程度。

調査事務所から任意保険会社を通して面談の依頼が入ったり、個人的に書面で連絡がくることがあります。

後遺障害は事前に査定を依頼する

後遺障害の等級は、保険会社にとっても被害者さんにとっても、重要な問題になります。

なぜなら、慰謝料の額が等級によって大きく異なってくるからです。

そこで後遺障害を疑う場合は、各書類を自賠責損害調査事務所に送付します。

後遺障害に該当するか否か、と後遺障害の等級の判断を依頼しているんです。

「各書類」とは、被害者さんの診断書や後遺障害の診断書、レントゲン画像などを指します。

任意保険会社はその判断に従い、被害者さんに後遺障害の等級をお知らせします。

後遺障害には3つの基準がある

後遺障害を決める際に使われる基準は下記の3つです。

  • 自賠責基準
  • 任意保険基準
  • 弁護士基準

それぞれ金額が異なり、多い順に並べると 『弁護士基準 > 任意保険基準 > 自賠責基準』となります。

保険会社が提示してくるのは自賠責基準か任意保険基準です。

そのため一番高い「弁護士基準」に切り替えるだけで慰謝料が増額できる可能性があります。

どうすれば弁護士基準にできるかというと、弁護士に依頼するだけでOKです。

そのためまずは自分の慰謝料が弁護士基準だとどれくらいになるかを「弁護士の無料相談」で聞いてみましょう。

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